支持率急落! 韓国で自称「慰安婦団体」が“被害者中心主義”を掲げ続出する悲劇
2020年6月22日掲載

慰安婦問題とはまったく関係のない人物も

 北朝鮮による挑発で文在寅政権への支持率が低下する中、新たな動きである。
元慰安婦の李容秀(イ・ヨンス)さんの暴露によって、尹美香(ユン・ミヒャン)
議員が率いた正義記憶連帯に対するさまざまな疑惑が溢れ出た結果、
韓国社会ではこれまでの正義記憶連帯の運動のやり方に多くの批判が起きている。
と同時に、被害者中心主義を掲げた新しい元慰安婦関連団体も出現し始めている。

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 6月16日、大邱(テグ)のある市民運動家は「アイキャンスピーク」(仮称)という
新しい慰安婦団体の結成を予告した。韓国の日刊紙「韓国日報」の報道によると、
同団体は運動家中心だった既存の慰安婦関連団体とは異なり、被害当事者中心に運営される
という。具体的には元慰安婦たちと関連する講演やセミナーを中心に活動する。

 団体の結成を主導している市民運動家は、同紙のインタビューで、
「団体は、市民の後援金で運営され、活動による収益金は全額を被害者に渡すつもりだ。
会計の透明性を確保するため、外部に会計処理を任せることにした」と強調した。
韓国の独立記念日である8月15日の発足を目標にしており、
現在は団体の趣旨に賛同する人を中心に約20人人が参加していると、同紙は紹介した。

 慰安婦問題に詳しいジャーナリストは、この団体の性格について次のように説明する。

「仮称ではありますが、団体名からもわかるように、
李容秀さんを前面に出した活動をするものと予想されます。
『アイキャンスピーク』は、李さんが2007年に米下院公聴会に出席し、
慰安婦被害事実を証言したという実話を基に作られた映画のタイトルと同名。
この映画は、韓国で320万人の観客を動員したヒット作品です。
李さんは5月の記者会見で、青少年たちに慰安婦問題について、きちんと教える
教育活動を推進したいと言っていましたが、この団体は李さんの活動をサポートし、
一方で慰安婦問題において発言権を得たいという目的もあると思われます」