>>76

韓国政府とサムスン電子に圧力

 華為が必要とする高性能の、つまり細い線幅の半導体はまだ、中国企業では作れません。
そこで、華為はサムスン電子に供給を依頼するとの観測が韓国で出ています。
サムスン電子はシステム半導体分野でTSMCを追撃しています。

 少し前までなら「華為とサムスン電子はスマホ分野で世界1の座を争う。
汎用品のメモリー半導体ならともかく、中核部品であるシステム半導体の供給を
華為がライバルに依存するだろうか」との疑問が湧きました。

 でも結果的にですが、両社はスマホの世界市場で住み分けを始めたのです。
サムスン電子は地元企業に押され、中国での生産・販売を急速に縮小しています。
一方、華為は中国以外の市場で締め出しを食っています。このスマホでの
地理的な住み分けが、システム半導体での両社の協力につながる可能性が出てきました。

 米国はサムスン電子と韓国政府に対し、
華為いじめに加われと圧力をかけてきましたが、それに拍車をかけています。

 6月5日の韓国外交部の発表によると、イ・テホ第2次官が同日に
クラック(Keith Krach)米国務次官と電話で協議し、米国が主導する
EPN(Economic Prosperity Network=経済繁栄網)について説明を受けました。
EPNこそは貿易取引の環から中国を排除し、西側中心の経済ネットワークを作る
「中国包囲網」です。