脱北者を裏切る文在寅 大統領選で利用しポイ捨て、餓死する脱北親子も出る異常事態
2020年6月29日掲載

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領は6月10日、北朝鮮にビラを飛ばした脱北者団体と
米入りペットボトルを海に流して北朝鮮へ送った脱北者団体に対して、刑事告発すると
発表した。朴槿恵(パク・クネ)前大統領の時代は、脱北者は手厚い待遇を受けたが、
文政権になると一変。脱北者への支援も大幅に削っている。
今回の刑事告発も前政権時代ならありえないことである。

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 朴槿恵政権と文在寅政権では、脱北者への扱いは180度異なる。

 朴槿恵は2016年、10月1日の「国軍の日」(朝鮮戦争で韓国軍が38度線を突破した日)
での演説で、北朝鮮住民に対して「いつでも韓国の自由の地に来てほしい」と語った。
韓国の大統領で、脱北を呼びかけたのはこれが初めて。
当時、朴政権は「10万人脱北村」構想まで計画していた。

「ところが文政権になったとたんに、北朝鮮へ食糧品や薬品の支援を強化しました。
また、慰安婦団体への支援も増やしています。その分、脱北者団体への支援を
大幅に削られてしまいました。脱北者団体はスタッフを解雇。
事務所も狭い場所への移転を余儀なくされています。
中には、複数の脱北者団体がひとつの古いビルに入るというケースもあります」

 と解説するのは、脱北者事情に詳しいジャーナリスト。

 全ての脱北者団体を束ねる「脱北者同志会」には、これまで左派政権でも
右派政権でも資金提供があったが、文政権は予算を全てカットした。
また韓国政府は、脱北者問題や北朝鮮人権問題に関連するイベントなどの
企画公募事業を毎年応募し、その予算に109億ウォンが充てられていた。
ところが文政権は、それを9割以上削減したという。