人間が嘘をつく目的でもっとも多いのが「自己防衛」でしょう。
たとえば、何か大きなミスをしたり、大切な約束を破ったときなどに嘘をついて、「こういうやむを得ない理由があって、こういう結果にあった。
だから自分のミスは許されるべき」という説明をすることがあります。
本当は寝坊をしたにも関わらず、「アクシデントが起きて遅刻した」というような嘘をつくケースでは、自己防衛の心理が働いているわけです。
そこには、自分が精神的に傷つくことを怖れ、嘘の理由を作って自己弁護し、自分を守りたいという意識が強く働ていると考えていいでしょう。
いわば、自分で自分の弁護人になり、自分の正当性を主張するために、その場しのぎの嘘をつくわけです。
臆病な心理から嘘をつくわけですから、嘘をつきながら、あるいは嘘をついたあとで「バレないだろうか」とびくびくするのが、このタイプの人の心理と言うことができるでしょう。