続きです。長文注意です。

二時間歩いて街に出ると飲食店街に出ると急にお腹が空いてきてしかたなくなった。
吸い寄せられるようにいい匂いのラーメン屋に入ってしまい、
その時になって初めて「お金持ってないしまったどうしようウトメに怒られる」と思い呆然と立ち尽くす私を見たラーメン屋の店主さんが「座りなよ」と声をかけてくれた。
パニックになった私は「ごめんなさい、お金、持ってないんです。食い逃げですごめんなさい」等と訳の分からないことを言ってしまい
店主さんは唖然。この時ほど恥ずかしかったことはない。

しかし店主さんは驚いた顔のままいいよ、とだけ言いラーメンを作ってくれて食べさせてくれた。すごく熱くて濃い醤油味が喉を通るたびに涙がでるほど美味しかった。生き返ったと思った。

食べ終わると突然そうだ、生きよう。生きるために離婚しよう。と思い店主さんに頭を下げて電話を貸してもらいそのまま両親に迎えに来て貰った。

孫もできないのに実家に帰る嫁はいないと言われていたので一年半ぶりに見た両親は懐かしくて思わず泣いてしまった。
「ごめんね、頑張ったけどだめだった。本当にごめんなさい。うちに帰りたい」と言うと
「電話、何回もしたのに私と話せなかった時にすぐ迎えに行けば良かった。ごめんね。」と両親が抱きしめてくれた。温かった。

両親が店主さんにお金を払うと「お姉ちゃんがんばんなよ、残さず食べてくれてあんがとなぁ」と言ってくれ泣いた。
ご迷惑かけてすみませんと謝ると「雨で客も他にいなかったもんいーよいーよ」と。

それから実家に帰ってたくさんの美味しいものと足をのばして寝れる布団に心から感謝して眠りについた。
翌日久しぶりのスッキリとした頭で病院で栄養失調やいびりによる心的外傷の診断書をとり、母のツテで弁護士さんに連絡して離婚の準備。

私の話を聞いた弁護士さんが絶句したあと絶対に許せませんね。と鬼の形相になったのがすごく印象的だった。
私的にはラーメン屋で自ら食い逃げの宣言をした時が人生で1番の修羅場。
今は無事離婚できて一人暮らしの準備中です。
長文失礼しました。