長崎県佐世保市松原町の県営泉福寺団地で29日夜、死亡した高齢男性3人のうち、2人は団地内にある12階建ての棟最上階に住む兄弟の可能性が高いことが30日、捜査関係者への取材で分かった。
2人ともに連絡が取れておらず、弟は市内の障害者施設に通所していたことも判明。県警は、
他の1人を含め身元の確認を進める。

 捜査関係者によると、3人は70歳前後。県警などによると、3人のうち2人は12階建ての棟と6階建ての棟の間で、1人は約10メートル離れた場所に倒れていた。2人と1人は12階建ての棟の別々の場所から、相次いで転落したとみられる。

 棟の屋上には鍵がかかっており、人が入れない状態だった。現場に財布など身元が分かるものはなく、いずれも靴を履いていなかったが、近くに1人分の靴があった。県警は遺書の有無について「答えられない」としている。

 複数の関係者によると、連絡が取れなくなっている兄弟のうち、弟は約10年前から市内の障害者施設に通所。

施設関係者は「兄と2人暮らしで、施設には毎日1人でバスに乗って来てまじめに作業している。最近も来ていたが、30日は来なかった」と話した。団地近隣の住民は兄弟について
「兄が食事の世話など、弟の面倒をよく見ていた」と語った。

=2018/05/31付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞社

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