妹「兄貴今大丈夫?」
俺「えぇ?何だよこんな時間に(夜11時過ぎ)」
妹「今さっきさぁ仕事向かってる最中にタクシーに巻き込まれてさぁ。今病院なんだよね」
俺「はぁ!?大丈夫かよ!?」
妹「今んとこは大丈夫。なんだけどバイクぐっちゃぐちゃで動かなくなっちゃってさ。わりぃんだけど迎えに来てくれる?」
俺「病院どこだよ?」
妹「○△病院」
俺「えぇ?・・・遠いな。40分ぐらいかかるぞ?待ってられんの?」
妹「迎えに来てもらえるなら全然大丈夫ッス」
俺「わかった。行くから待ってろよ」
妹「ホントすんません。申し訳ない」
俺「おう」

妹「わりぃね。夜遅くに」
俺「体は大丈夫なんかよ?」
妹「打撲?打ち身?だけみたい」
俺「バイクはぐっちゃぐちゃなのに?」
妹「頑丈なもんで」
俺「タクシーに巻き込まれてってどんなんよ?」
妹「右折レーン走ってたら、左車線の方からグワーっと来て、タクシーの後輪辺りにガシャーン!て。空飛んで道路でゴロゴロゴロー!バタッてなったわ。タクシーも後輪バーストして動けなくなってやんの」
俺「マジかよ。よく生きてたなお前」
妹「頑丈なもんで」
俺「10:0?」
妹「わからん。治療費とバイク代ぐらいは取りたい」
俺「だなぁ」

妹「先輩にバイク譲ってもらえることになった!」
俺「おめでとう。今度は事故んなよ」
妹「うぃーす!気を付けまーす!つきましては、先輩んちにバイク取りに行きたいんですけど、車出してもらうことって・・・」
俺「あーコーヒー飲みたいなー」
妹「買わさせていただきます」
俺「先輩んちどこだよ?」
妹「すんません!あざーっす!」

妹携帯(声は知らない人)「あ、もしもし、こちら俺さんのお電話でしょうか?」
俺「はいそうですけど。どちら様ですか?」
妹携帯「私◇□病院の看護士です。今妹さんが救急搬送されまして。ご家族の連絡先を聞いたら、この番号にとのことでして」
俺「はぁ!?え!?何でですか!?」
看護士「交通事故と聞いています。意識ははっきりしてますが、下顎を骨折していて喋れないので代わりに電話をというので・・・」
俺「そうですか・・・ご迷惑おかけしてすみません。すぐ向かいますんでおとなしく寝てろと伝えてください。◇□病院ですね。すみませんすぐ向かいます」

俺「うっわ。すげぇなお前マジかよ。どうやったら顎折るんだよ」
妹LINE「トラックに顔から突っ込んじゃった」
俺「字面がいてぇわ。バカじゃないの?んで?顎骨折ってどう治すんだって?」
妹LINE「下顎の前歯が口の内側に倒れちゃってて、歯茎の骨がくっつかなかったら差し歯?になるとかなんとか」
俺「ういぃーー!こわっ。」
妹LINE「バイクまた壊れた」
俺「だろうな。お前もうバイクやめとけ。多分次事故ったら死ぬぞ」
妹LINE「えー」
俺「死にたいなら乗ってろ。次事故ったらもう迎えに来ないからな」
妹LINE「へーい」

妹「兄貴見て見て。差し歯入った。歯並びすげぇ良くなったわ」
俺「良かったな」
妹「でも堅いもの食うと取れちゃいそうなんだよね。リンゴとかかじれないわ」
俺「小さく切って食えよ」
妹「煎餅も奥歯で噛まないと食えない」
俺「割ってから食え」
妹「そうするわ」