ヒクソングレイシー「日本人の礼儀正しさは、他人を邪魔したくない恐れや弱さから来るものだった。私は失望したよ」
http://diamond.jp/articles/-/9482

ああ。私が初めて日本を訪れたのは、今から15年ほど前のことだ。
それまで私が日本に抱いていたイメージは、武士道、サムライ、強さ、礼儀、そして無敵の男が持つ一分の隙もない精神力、そんなものばかりだった。

ところが日本に来た私は失望した。

確かに深い尊敬の心を感じたが、それは強さや精神力ではなく、むしろ弱さから生まれるものだったからだ。
いくら尊敬の心を感じ、厳しい規律を目にしても、そこにはなぜか強さがまったく感じられなかった。

――「弱さ」というのは、どういうことでしょうか?

言い換えるなら、人々がシャボン玉の中で暮らしているような気がする、ということだ。
尊敬の心が感じられても、それは他人の人生を邪魔したくないと怖がっているからだったり、他人の意見を聞きたくないからだったりする。