僕はもう限界に達していた もううんざりだ!petshopboysなんかやめてやる、って何度も思っていた。
 そもそもニールとはバンドを始める前に約束を交わしていた これまで同士の恋人関係をやめること 
同棲もやめること あくまでも表面上は絶対にオープンにしてはいけないこと、だ。バンドに事情を持ち込んで
解散に至るケールを何度も知っている、とニールは言った。
ニールは有名音楽誌『スマッシュヒッツ』の編集者だしいろんなバンドの裏事情を知っているんだ ノンケ、ソンケにかかわらずね。
僕も勿論解散したくなかったからニールの言うとおりにやって来た、が、だんだん命令されることにうんざりして来たんだ。
僕は余計な仕事はしたくなくて社交や営業は一切ニールに任せていたんだ。ニールは『じゃ、僕が一人で行くよ』って毎晩パーティに出掛けた。
 (略)で、ニールが浮気をしているって噂を問いただしてやったんだ。僕の知らないところでまた煙草を初めて、若い新人のアーティストを食いまくってるじゃないか、ってね 
するとニールがぶち切れたんだ『僕だって好きでパーティに行っているわけじゃないんだ!お前が行かないっていうから行っていただけで』
僕はとても悲しかった もう解散だ、と思った 残念ながら今の君と活動するのは無理だと思い、僕は
適当なナイロンバッグに身の回りのものを詰めて、アパートを後にした もう何も考えたくないとね
 しばらく友達のところを転々としたりね、ハッテンバで寝転んでいたりもしていた 絶対にPetshopboysのクリスだとバレない自信あったからね、Hahaha,
 そしてある朝新聞を買いに行き新聞を広げた、昨日のプレミアどうなってるかなって、が!デカデカと大きな尋ね人の欄に『怒ってないから戻ってこい ニール』って‥‥
僕は顔が真っ赤になってしまい新聞を閉じた で、もしかして 別の新聞を買ってみたんだ、ニールが買わないデイリーとかアスとかね そこにも『怒ってないから戻ってこい ニール』ってね‥どの新聞にも‥どの新聞にも‥
その時コーヒーショップにプレスリーの『always on my mind』がかかっていたんだ なんか笑えてきて、よしこれをニールに歌わせるぞってね そして僕はバンドに帰ってきたんだ 〜annually〜