『ホツマツタヱ』という書物は、(おそらく)江戸時代中期の、
ある先鋭化した神学を体系化した成果物である、と見るべきで、それはおそらく、神道家和仁估氏の既存の神学への異議申し立てであっただろう。
伝承の古代性を主張する必要が生まれたことは文字ナショナリズムと結びついたのである。

そうしたムーブメントが生じる条件は、やはり国学の出現を待たねばならない。
やはり、江戸中期という時代が必要だった。