>>17
 痛む足を引き上げ登って行ったんだけど、特定の誰かを歌っているのではないような
気がする。休石とは石段で荷物を降ろして休める少し広い石。「もういいかい?」と
尋ねる鬼に、「もういいよ」と子が答える。主人公はあなたに「自分が鬼をやるから
隠れ鬼をしよう」と言った。

 声も切れぎれに「待ってください」と呼ぶ女が「もういいよ」とは言わない気がする。
「もういいよ」は鬼に対しての答えだ。父親への思いを歌っているのなら、帯色の産婦人科
病院で手伝っていたみゆきに対して、父親が「もういいよ」と午後3時ぐらいに言ってくれた
ということか。みゆきは「もういいかい」と尋ねた自分を振り返ると慚愧の念に堪えない。
「もう一時間手伝わせて」が、伝えたかった言の葉だ。