海からかぞえて三番目の倉庫では
NOを言わない女に逢える
くずれかかった瀞箱の陰には
夜の数だけ天国が見える
白鳥たちの歌が聴こえて来る
YOSORO YOSORO
たぶん笑っているよ

やさしさだけしかあげられるものがない
こんな最後の夜しいうのに
長く伸ばした髪の毛は冷たい
凍る男をあたためはらぬ

言い残す言葉をくちびるにください
かもめづたいに運んであげる
いとおしい者へ から元気ひとつ
小さい者へ 笑い話ひとつ

白鳥は死ぬ間際に普段と違う美しい声で一声鳴く...
西洋では、そんな伝説があるらしい...