メジャーリーグに目を転じると、安打製造機のイチロー、
ヤンキースの四番、松井秀喜という二人の打者が並び立つ。

「イチローのあの独特のマイペースさはあまり好きになれないが、
王さんと同様、日本で210本、米国で262本と年間最多安打記録(日本は当時)を
打ち立て、数字で実力を証明している。
その数字を前にしては何も言えない」(前出・堂場氏)

たしかに「数字」ではイチローが優る。
だが、松井はヤンキースという世界で最も伝統のあるチームに属し、
'09年のワールドシリーズではMVPを獲得。「強いチーム」の中軸であり続けた。
今回はその点が評価された。
スポーツジャーナリストの折山淑美氏が言う。

「松井はバッティングフォームなどのプレースタイルが、
振り子打法のイチローに比べてオーソドックスです。
『普通の人の凄み』を感じさせてくれるからファンも親しみを感じやすい」


「イチロー派」の島村氏も、松井に惚れこんでいるという。

「松井さんはどんな記者にも平等に、
丁寧に接するんです。人格の面でも完璧です」


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