>>647
それはね、今年の慶応には最強世代の卒業並びに監督の勇退という、特別の要因が存したからであると思う。
したがって、法政や明治であっても、決勝ともなれば、−いくらリーグ戦至上主義とはいえ−さすがに多くの観衆で応援席が埋まったはずである。
またそれは、先の六大学リーグ戦の法政と東大とのカードにもいえた。なぜなら、法政は優勝のため連勝するしかなく、1敗した時点でジ・エンド。
また東大も4年間好投するも勝ち星に恵まれなかったエース・小林投手にぜひ最後に勝利を、との意気込みがあったからだ。
このため、東大は対法政戦に万全の準備を行ったと聞く。それゆえ、当該二連戦は戦前の予想以上の大熱戦になった。
もし優勝が関わっていない状況であれば、法政は先行する東大に押し切られたに違いない。スタメンに高校ジャパン経験者が7名も名を連ねるあの法政が、である。

一部の東都の方々は、そうした東大の存在や入替戦のない六大学を揶揄する。
だが、気心知れた6校で、しかも東大という特殊な存在が他5校に及ぼす微妙な影響ー勝って当然(負けられない)との緊張感ー。
それこそが、実は六大学の強みにもまたなっていることをご理解願いたい。
「東京大学」の存在こそが、史的に六大学野球の力の源泉になってきたのである。