先ず、基本を押さえておかないといけない
あの映画はSFの体裁だが、現代風刺だ、と言う点だ

主人公のKのポジションは過去のあらゆるクライムサスペンスに良くあるポジションである
つまり、これを過去でも現代でも時代背景を置き換えて見てみれば―

普通に刑事課で働いてた主人公が
職務中に見付けてはいけないものを見つけてしまい―
社会のより大きな不正に気付いてしまう―

そして、目的に目覚めて、やり遂げる・・

と、こう書いてしまうと余りに単純だ
これにSFの皮を被せたのが2049、と言う事に成る

映画は細部よりも何がテーマなのか理解するのが大事だ
2049のテーマとは何だろうか?

それはやはり旧作と同じく、

意味の有る死(人生)”であろう

これは終盤の黒服の集団に助けられたシーンで
明らかである

女頭領に 何を成し遂げたかで人生が決まる と言われるシーンである

ここで主人公Kの進むべき道がハッキリするのである
と、同時に、主人公Kとは、日本人の、この映画を見ている、同じ様な世代の、若者でも有る

日本人の―・・ である

今回も、作中、様々な言語が使われているが
主人公Kは“重要”で特別なのだと言う

映画の要所要所で他の言語よりも贔屓目に日本語が使われている事に気付くだろう

これは日本の日本社会に洗脳され切った
若者に向けたメッセージなのである