>>354
「鉄ダルマ」という陳腐な言葉。
過剰な装甲。何が守られているのか?という話ですよ。
庵野秀明はそれをATフィールドと呼びました。彼の破壊願望を封じ込める為の壁でした。
「ジョジョラビット」の少年の心に宿るウサギ。その心の投影は家の中に隠れ住む1人の女性。檻の中のウサギ。分裂した氷川きよし。
それを隠す為にナチズムという装甲を身につけた、という話なんですね。
では小林誠氏の分厚い装甲の中には何が眠っているのか?
それは過去に記しましたよね?シルキーのような感触、触るだけで解けてしまいそうな『何か』ですね。カフェ。
2202第2話のバカカップルが居座っていた下町きっちゃてん、ではありませんよ。
小林誠氏のいきつけのカフェ。お洒落なカフェ。インテリアに精通した店長がセレクトしたチェア、ソファ、テーブル、そして間接照明。
そこで小林誠氏はまどろむ。次のシネマの時間まであと少し。
私の隣にはテッドのぬいぐるみが居座っている。彼の視線の先には憂鬱なニュースを垂れ流す不愉快なモニター。
小林誠氏はスマホを取り出し、店長に渡す。
「私のプレイリストを流してごらん?気持ちの悪い外と隔絶した世界を演出してあげる」
一曲目。小粋なジャズというか懐かしいフュージョンの調べ…
小林誠氏「まずはパット・メセニーの新譜から一曲。彼の弦さばきがコロナウイルスを弾いてくれるからね」
小林誠氏のカフェ。鉄ダルマの向こうから聴こえてくるギターの調べなのです。