>>548
小林誠氏の独白
「サイゴン…畜生。俺はいまだに練馬のサイゴンに居座ってやがる。そうさ、自宅のアトリエの中で俺は1人っきりで朦々としてやがる…
俺の戦場である制作現場…あそこにいる時はひたすら故郷に帰りたいと願った。そしてその願いが叶って故郷に戻ってきて思う事はただひとつ。戦場に戻りたいという渇望に支配される。この繰り返しの中で俺は腐っていく。
制作現場に漂うなんとも言えない活気、そして人の感情が交差するばちばちとぶつかりあうパワー。俺はそれの虜なのさ。完全に依存症だ。
俺がここで復帰を願えば願う程.奴らのテリトリーは広がっていく…焦り、焦燥、俺の頭の中でそれらの感情に支配されていく。
もう我慢できない。俺は酒をあおり、錯乱に身を任せていく…制作現場というジャングルで俺は暴れたい。暴れたい…早く戻りたい」
ファック!ファック!ファック!イエイ
カモンベイベーファック!ファック!ファック!ファック!ファック!オーライ!
錯乱した小林誠氏、拳法の構えをする、そしてスタンドミラーに拳を振り上げる!
鏡は粉々に割れる
キル、キル、キル、キル、キル
ジム・モリソンの狂気の雄叫びと演奏は終盤へ…
床に寝そべる小林誠氏。拳からは血が流れ、ベッドのシーツで止血処理をしようともがくが、手に取るのはウイスキーの瓶
浴びるようにウイスキーを口に流し込みながら小林誠氏は泣き崩れる。そして陶酔状態へ陥っていく。
小林誠氏のアトリエの備えつけのシーリングファンの音がいつまでも鳴り響いて…