>>811
小林誠氏が目指していたのはファンタジーですからね。
ファンタジーを突き詰めると『神々との闘い』に向かっていくのですね。
何か途方もない圧倒的な絶望が目の前に現れて、狼狽えながらも立ち向かっていく姿。
それは1970年代に顕著に描かれた作風ですよね。『さらば』も、もれなくその範疇に当てはまりますでしょ。
絶望という巨大な壁に特攻して潔く散っていく様。
小林誠氏はその感覚をそのまま2202にトレースしようとしたのでしょうね。
最終決戦仕様に変幻して絶望を突破しようとする姿。それは感情を持つメカ。
サイボーグ戦士達の未完のストーリーに似通っています。
福井晴敏はそれを風刺モノと解釈して現実の世界とシンクロさせて描こうとしてましたが、小林誠氏はファンタジーど真ん中、神話のように描きたかったのでしょうね。