>>943
アムロ中心には描かれておりません。
ヨーロッパに戦火が広がる重大事態を防いだレジスタンス活動があった。その出来事にまつわる人々のあらましを描いておりますので。その中でアムロは『科学技術とはなんぞや』の役割を与えられた駒に過ぎませんので。
作者はどのキャラクターにも贔屓作劇はしておりませんよ。
子ども達=羊という『生け贄』の象徴として描いておりますので、そこには作者の憐れみや同情心的作劇はありません。
生け贄というのはあくまでも比喩的表現ですので。
戦争の生け贄の烙印を押された子供達が肩を寄せ合って生活している場所に大量破壊兵器が眠っているという紙一重的な不条理感。
まるで山羊の群れのように島のクレーター部に誘われる子供達とホワイトベースの人々。
その場所から抵抗運動の狼煙が上げられる。
輝かしい勝利を収めて。しかし科学技術の駒的存在のアムロ側のシニカルな視点も忘れずに描かれる。
市民革命を好んで描き続けてきた安彦の集大成である今作。
描きたい意図は理解できる、しかし面白くない。ビジュアルが平凡。
無駄なシーンが多過ぎる。突然、昭和テレビアニメタッチになる演出はどうなんでしょうか?
何よりもモビルスーツ戦に魅力が乏しい。やっつけ仕事のような戦闘シーンね。