>>460 11行目  >>463 3行目 → オプティカル・バリー 
>>461 13行目  >>462 6行目 → メイトリー
>>463 13行目 → ・・ドーム・アウトし、一瞬を盾とした。マクルードを見据え、フレッド・マーカーは胸元で左手の指四本を親指で擦った。
>>464 2行目 →・・側近くに駐車中の車体と近くの街灯のガラスが弾け砕け、その光源の音を止めた。

 「!?」その虚無僧に似た男は脳裏で切迫する手前にいた。追った気配の主は林の先にいた。
羽織っていた小袖や帯と袈裟はサックにしまった。編笠を腕に抱え追った。
結局はそれが大数、彼にとっての常の成姿である。隠形に移行していた。
 「見えないがいる」人の形をしたその獣が言った。片膝を立て屈んでいた。「誰だ?」黙して動かず、オーガは胸の中で言った。
屹立して辺りの様子を見た。
 山での遭遇。樹木に人の意識を見た。眼前の生い茂る葉は相貌を持った。大数は木彫りの彫像を片手に握っていた。輪光を最尊の力に似せた物である。
怨力を無効にする力。世の皆苦などを救うべくの功徳などこの手にはない。大数は隠形の際に立った。ただ自らを護持すべく、そこから隠形術を導いた。
 「また会おう」その獣は呟いた。白昼夢の静寂が五感に接着する中、羽ばたく気配が突然耳元にやって来た。大数はその緊張を解いた。
晴れた空の向こうへいつか見た人の成る姿が飛んでいた。
 
 「!?」黒の化身は夜の空を見上げた。上空の月明かりが雲間を照らしている。咄嗟に物陰に着地した。急に気配は消せない。
変殻・甲被纏殻を解除した。その違和感の存在はおそらくまだその視線が向かう上空のどこかにいる。高層の間を旋回し何を探し飛んでいる。
望む物を待ちわびていた。

 研究部署の区画を確認した。隣接情報や周辺の事情を確認する必要がある。
「気のせいか・・」玄衝は廊下を歩いている。玄衝の影を明かす灯りはない。保安用の間接照明の弱光の他にビルの中は夜の静寂だけがある。
「ご同業様と言ったところか?」振り返りビルの外を見た。玄衝は目を瞑り肩越しに背中の柄を握り手の平を前に向けた。
「なんだこいつは・・」仮面の玄衝の心内に鬼に似た相貌が映った。