>>489 10行目 →少しだけの笑みを持つとも。慎ましく。澄まし請うて待つ飼い犬のように。
着艦体勢でホバリングするその機体と入れ替わるため、別のFNPストラクチャー戦闘機がその機体を旋回させ垂直浮上する。
その操縦信管の座席は必要とあらば自動制御で稼働し転回もする。人工筋肉は反作用し、その血を分けた操縦桿がパイロットの神経電気回路を読む。
接続神経が瞬きする間もなく瞬きをする。それに乗る者と共にその夢でも思い出すかのように。 (ところで・・

 吸い寄せられるように飛び上がり浮いた。そして弾けた。そんなところに発電対象を持たずともその魅惑が臨まれた。
変わりたい時に変われるよ。内心で男は言った。「変わりたい時とは?」「困った時のことですよ」被験者は呼ばれたが対応のされ方に違いがあった。
飾り付けにいい。その男は笑みを浮かべた。被験者が振り向いた。「光るわけではないですよね」反射する光を眼鏡が受けた。
軽くおどけた笑みが人の表情を消した。
 幸せのホルモン。そんな説明である。
決められたアミノ酸を取る指示を受けた。同時に、取るべき食物の指定も受けた。
 そのような親なら普通に願うことであった。ただそれだけだから治療方の候補でも治験でもその言葉に区別がなかった。
受けた治療は薬を飲むことであった。それだけである。心機性のスペクトラム(分布関係)のどこかにある。その答えとなるホルモンである。
しかし続きがあった。
 当たり前の処置だと改めて強く気づいた。保険適用があり、むしろ当たり前だと思わなければ絶望が押し寄せる。
つらい副作用がった。体の慢性疾患の治療処置に望みを探した。
 ビルのワンフロアーの電気が落ちた。男の額に汗が浮び表情を歪めネクタイを緩めた。持ち込んだ伸ばしたバッテリーケーブルを体に捲き、
漏電を浴びた。金属を差し込み電流を誘起した。その体質は放電を受けた。