まちゃまちゃこと町山智浩くんが映画を真剣に観るようになった作品を選びなさい。

(1)『ゴジラ対ヘドラ』(1971年公開、まちゃまちゃ9才)
ロックも映画も両方、同時に目覚めたんです。『ゴジラ対ヘドラ』で。
これの音楽がサイケデリックロックで、映像はアバンギャルド。(略)
僕は小学生だったけど、これはテレビでやるような普通の映画と
違うと思った。そこから映画を一生懸命観るようになりました。
                  『週刊アスキー』2013年7月2日号より

(2)『ポセイドン・アドベンチャー』(1973年公開、まちゃまちゃ10才)
そうだ。最初に父に連れて行かれた記憶がはっきりしているのは『続 猿の惑星』だが、
ラストで核戦争の生き残りのミュータントが血管や神経がむき出しになった人体標本
のような顔を見せるのが怖くて、二度と映画なんか観るもんかと思っただけだった。
でも、小学校五年になる前の春休みに連れて行かれた『ポセイドン・アドベンチャー』に
ノックアウトされた。それまで観ていた東映まんがまつりやゴジラ映画とはまったく違う、
大人向けの、アメリカ映画の魅力に打ちのめされた。 『hon-nin』vol5より

(3)『空飛ぶゆうれい船』(1969年公開、まちゃまちゃ7才)
このあまりにひどい話を聞いた時、僕の心に浮かんだのは、小学校1年生の頃に
東映まんがまつりで観たアニメ『空飛ぶゆうれい船』(69年)でした。(略)
ぼくは、映画の見方と世界の見方について、この『空とぶゆうれい船』から非常に
大きな影響を受けました。   『映画評論家町山智浩アメリカ日記』2014年9月13日より

(4)『シンジケート』(1973年公開、まちゃまちゃ?才)
僕が映画に興味を持ったきっかけは、小森和子さんや淀川長治さんのラジオから。(略)
淀川さんより前に影響を受けたのは親父。ろくでもない人だったけれど、映画を観てきた後に
子供の僕に映画の話を延々してくれる。「今日なー、チャールズ・ブロンソンの
『シンジケート』って映画を観てきてな。刑事が犯人殺しちゃうんだ」って。『シンジケート』
はずっと観たことがなくて、後になってテレビで観た時に、親父が言ってたのはこれかあ、と。
                   『BRUTUS』2014年3月15日号より