ずいぶん昔に買ったままの佐藤史生『金星樹』(1979年)を読んだ。早く読めばよかった。>>227-228 >>253
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今は無き「奇想天外社」から刊行された珠玉のSFマンガ短篇集。『奇想天外』というSF専門誌の
発行元で、後に『マンガ奇想天外』(その前に『SFマンガ大全集』4冊)を10冊まで?出していた出版社。
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「佐藤史生」は「しお」なのか「ふみお」なのかとWikipediaで調べたら、「さとう・しお」であり、著者が
既に亡くなっている(1952ー2010)ことも知りました。『金星樹』は5つの短篇を収録。基地を管理する
「極めて優秀だが精神が幼稚なまま」の自我を持つ人工知能「エリィシャ」と、その開発者の両親を持ち
「彼」と共に育った女性博士アデライルとの関係の「終り」を描いた怖くて切ない【花咲く星ぼしの群れ】、
長期にわたる特殊な三角関係を描いた、とっても切ない(エモい?)表題作【金星樹】、『ブレードランナー』や
『安達ケ原』(手塚治虫)みたいに「狩る者」と「狩られる異端者」との間に恋愛感情が絡んできて、やっぱり
最高に切ない【一角獣の森で】の3作が特に優れた傑作だと思います。【一角獣〜】は前2者と違い、
「狩る」のが女で「狩られる」のが男というのが最後に効いてくる。3作ともとても深い所での感動があった。
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