『どですかでん』(1970)は黒澤監督「初」のカラー映画。興行的には失敗だったらしい(納得)。 >>411
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%A9%E3%81%A7%E3%81%99%E3%81%8B%E3%81%A7%E3%82%93
https://www.youtube.com/watch?v=uUgAMxdGGOM
↑ドぎつい色調の予告篇。スラム街が舞台の群像劇。乞食の親子の描写は「あざとく」感じたけど。
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=88006
『黒澤明語る』(1991年)より、〔『どですかでん』について〕語っている箇所の引用。 [78〜79P]
《【黒澤】仕事が終わって何もないとやっぱり淋しいね。スタッフと一緒にいるのが一番楽しいね。
一本仕事が終わると、スタッフとまた離れるというのがいやだし、なじみになった俳優さんと離れるのも
いやだけれども、それよかも一本仕事が終わるたびに、その映画の人物たちとは、もう二度とは会わない
わけでしょう。〜俳優さんとはまた会うことはたくさんあるけれども。その映画の人物には、もう会えない
わけね。これが何ともいえなく淋しいんだよね、終わったときに。〜〜 【黒澤】劇中の人物と
会えなくなって淋しいなと思ったのは『どですかでん』なんですよ。〜全部撮り終わって、あの変なセットに
ぼく一人残って、いろんな家を見ていた。あすこの渡辺篤さんにももう会えないし、丹下キヨ子さんにも
会えないし、伴淳三郎の島さんとも会えない、だれとも会えないんだなと思ったら、なんかしみじみと
悲しくなってきてね。そういう終わり方をすることもめずらしいんだよね。》
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