>>42 23行目 措置された記録媒体の行方は検分の内訳をその曖昧な基盤の上に置き、密偵を図る通常の通達が地の底から地面を見上げ追捕線上を走った。

そのポスターの構図は、歩道橋があり、その真後ろに摩天楼。先頭に大きなビルが立つ。パンフォーカス(というのでありましょうか?)で、
その真後ろのビルが手前の歩道橋にピンとを合わせて迫る感じで聳える。その歩道橋に赤を主体のパワードスーツを着た男がいる。
背中には阿修羅像さながらに4本の腕を持つ拡張外骨格を背負う。歩道橋の前方の真下から見上げると、四本の腕を大きく広げた姿である。その男の影が真後ろのビルに映っている。
 不吉なその四つ手の男は得体の知れない存在の生き物に乗っ取られている。生き物の蛸をその外形に持たず、触手ではなく腕の外形に近い。
機械が意志を持つように全体を乗っ取られる。複数機の同じ型の試作機が乗っ取られる。そいつらが暴れ回る。
ポスターには載らないその四つ手の魔物に立ち向かう相手は濃いめの紫を主体に黒の補色を持つコスチュームを着ている。男性。

 その紫の着衣を纏うマイケル・ソーンは、某財団の下のある協会の人間。トレーラートラックを運転する。仕事とある理由で全土を回る。
自警的存在がその時に、何らかの事情で不在でああった。そこにいたものだから、それで・・・。
まして元々端役でもなく、しかしこの物語ではまだ中心に腰を据える存在でもない。元の経緯は別の物語が舞台。怪人テュポーンと魔人ホムンが嬉々として危機的騒然と起こす。
その騒乱の中に身を置くことになる。干渉することを躊躇うに過ぎない存在だった。
 テュポーンとホムンが互いに互いのパーティーを茶化し合い、荒し合いし、人の営みが瓦礫と化す。
共に元はどちらも別段邪悪に際立つ存在ではなく、一人は地味な在野の天才であり、別の一人は自尊心を弄ぶどこか憎めない人間だった。
本名はジェフ・モートンとハンス・マルクス。大凡、不本意な共にある似た経緯の中で、酷く擦れて世相の裏側で科学的見識と戯れ、不都合な日常と断絶を起す。
その陰影を街に強く刻む怪人テュポーンと魔人ホムンが現れる。