バグダッドカフェ
★★★★

主人公ヤスミンの存在によって、
寂れくたびれ果てたモーテルが、花に水をやって生き返るように生気をとりもどす。
「建物」や「空間」も生き物だと感じさせられた。

ヤスミンだって特殊能力があるわけではない。
説明書片手に覚えたマジックを披露して喜んでもらっただけ
そんなことが、寂れたモーテルに生気をあたえる。
住み慣れた「環境」だからこそ、そんなメンテナンスが必要、そう思った。

20年ぶりに観たんだが、終盤に皆が仲良くなりすぎて文化祭的な空気が生まれかけたとき、
「トゥーマッチハーモニー」といって去ってしまう女性がいたのを覚えていた。
その心情もとてもよくわかるし、それをワンシーンいれたところに優れたものがあると感じた映画。