さびしんぼう
★★★★★

これはすごい
くだらないコメディパートが哀しみを倍化させる
河合隼雄が著書で「それ」と表現するような、人間の内奥に潜む何者かが、
突然具現化し、関係するものを成長させ、やがて消え去り、忘れ去られてしまう
そして哀しみだけが残るが、それは生きる喜びでもあるような映画だった
誰の心にも同じようなことが起こって、人を成長させているんだろうな

取り立てて悲しくないシーンなのに胸が詰まるような瞬間がいくつもあった
傑作だわ