時をかける少女(1983)
★★★

うーん、完成度はかなり低いんじゃないかな
間延びしまくりで、70分くらいの映画にしたらそうとう面白くなった気がする
中盤までのタイムリープの繰り返しも緊迫感もなく、「さっきみたわ」とこっちが言いたくなるわ

ただ、意識の奥に眠る忘れられた記憶というテーマはかなり普遍性を持っていると思う
だれもが目の前の現実だけではない、魂の記憶や世界みたいなものを持って生きていると思えば
救われる人も多いんじゃないか。
昔は神話がその役目をはたしてたんだろう。
ユング心理学だと、神話や、夢の中の異性は、そういった人類共通の魂の世界を現すもので、
人の生を豊かにするけれども、しかしそれに飲み込まれて破滅してしまうケースもあると河合隼雄の本に載っていた
河合隼雄のおススメ本に、同じ大林宣彦が監督した「異人たちとの夏」があったのでそれも見てみようと思う

しかし「君の名は」はこの映画と「転校生」足して2で割ったような感じだった
あれも、夢や魂の世界を描いたと思えば整合性のなさもむしろ問題ない作品だったんだろう