高鳥都
底が抜けたといえば、忘れられない名文が『映画秘宝 底抜け超大作』のリリー・フランキーによる『家族輪舞曲』レビュー。
そのなかで編集のウェイン町山が口にした
「コレッて、本当に椎名桜子が監督してんのかな?」……小説ともども噂されたゴースト疑惑にも『昭和の謎99』では触れました。


岡野キャプテン
>「コレッて、本当に椎名桜子が監督してんのかな?」
やってますね。学生時代に同期で現場のバイトに行ってたのがいたんで。
んで、椎名桜子の監督ぷりのダメさをえんえん土産話で聞きました


高鳥都
はい。椎名桜子が監督した証拠や証言はいくつもあるので、映画に関するゴースト疑惑は当時よく噂されたデマであることを
『昭和の謎99』にも書きました。

もちろんプロのスタッフとの共同作業だから成立するわけで、
こと監督補佐の中島俊彦はエンドロールに椎名桜子と並びで出てくるし台本にもピンで名前がある。
『家族輪舞曲』が公開された1989年(平成元年)は、北野武に椎名桜子ほか30人以上がデビューするという
空前の新人監督ラッシュであった。