カレーによる胃の激痛で、トイレから自力で救急車を呼んだあたし。
やっと命拾いしたと思いましたが、まだ安心はできませんでした。

(鍵を開けなきゃ、救急隊員が入ってこれないじゃん……)

あたしの住むマンションはオートロック。つまり自室の鍵のみならず、エントランスの呼び出しに応答し、1Fの自動ドアも部屋から解除しなければなりません。

まずは死にもの狂いで玄関へと進み、ドアの鍵とチェーンを外しました。
そして周囲を見回し、呑気に室内を徘徊していたエディをケージに誘導。その後保険証の入っている財布をバッグに入れ、手近なタオルを取り、脂汗でグチャグチャな額(と前髪)を拭きました。
この間、あたしは激痛と痺れで立ち上がることすらままならなかったので、完全にほふく前進です。戦場で瀕死の兵隊にも負けないくらい、必死の形相だったことでしょう。