おつかい 2018/08/09 12:22

小学四年くらいの頃か、母におっかいを頼まれた。
「焼きそばのそばを買ってこい」と言われた。

で、はっきり覚えていないが、どこそこの麺がいい、と言われて、スーパーで探してみた。
それがない。
ないからしょうがなく、何も買わずに帰った。
わが家は山の上にあって、近くのスーパーやコンビニに行くのでも歩いて15分くらいかかる。
(因みに今もそうだ)
結構な時間と距離を、なしのつぶてで往復した。

「何も買ってこんかったの!?」
母にえらく怒られた。
まあ、そのメーカーの麺がなければ、他の麺を買って帰るのが普通だろう。
だって焼きそばを作るのだから。

母は呆れて、それ以外の食材を野菜炒めのようにして、しょうがなくそれを昼食にした。

今も鮮明に覚えている記憶だが、僕はこの頃から、お使いが大の苦手だった。
所謂「ガキの使いやあらへんで!」になってしまうのだ。

その方面についての思考力が絶望的にない。
どう言えばいいのか、命令や指示の言外の意味というのか、そういうのがどうしても発想できない。
気が利かない、と言ってもいいのかも知れない。