東京都議選の告示を23日に控え、公明党が共産党批判を強めている。20日付朝刊の「3つのKでわかる 共産党ってどんな党?」との記事に続き、22日付朝刊は「3つのK」の解説記事を載せた。

 西田実仁広報委員長は22日、都内で記者団に、東京都の私立高校授業料の実質無償化を引き合いにして、「まさにわが党が汗をかいて実現させた政策だ。後から横取りするように宣伝するやり方は汚い」と共産党への憤りをあらわにした。

 解説記事は「3つのK」を意味する「汚い、危険、北朝鮮」について1ページ(広告を除く)の半分以上を割いた。

 認可保育所の定員増加は公明党が実現したと強調した上で、共産党を「実績横取りのハイエナ政党」として「保育所増設を推進するどころか、関連する法律、予算に反対してきた張本人」と非難した。

 解説記事は、公安調査庁が共産党に関し「暴力革命を否定することなく、現在に至っている」などと公式サイトに掲載していることに触れ、「共産党の危険性は、国も認めた“お墨付き”」と主張した。

 さらに共産党の志位和夫委員長が平成27年11月、「北朝鮮にリアルな危険はない」と発言した後、北朝鮮が核実験やミサイル発射を繰り返してきた現状を指摘し「共産党の認識の甘さと無責任さが浮き彫りになった」と訴えた。

 「共産党はかつて、朝鮮労働党の『兄弟党』として密接な関係を持っていた」とも記している。

 共産党の小池晃書記局長は21日に公明党の主張について「事実無根のあまりにひどい内容だ。厳しく抗議する」と反発したが、西田氏は記者団に「すべて事実の裏付けがあり、何ら虚偽ではない」と語った。

 公明党は新聞記事と同じ内容を党広報部の公式ツイッターでも発信している。

http://www.sankei.com/politics/news/170622/plt1706220019-n1.html
http://www.sankei.com/politics/news/170622/plt1706220019-n2.html


共産・小池晃書記局長 公明党の共産党攻撃に「極めて下品で低レベル」と反論

 共産党の小池晃書記局長は22日の記者会見で、公明党が機関紙「公明新聞」や広報部の公式ツイッターで、共産党を「3つのK(汚い、危険、北朝鮮)でわかる共産党」などと批判したことについて「事実無根というだけでなく、極めて下品で低レベルだ」と不快感を示した。

 小池氏は、公明新聞の記事で、東京都の私立高校授業料の実質無償化などを公明党の実績とし、これを横取りする共産党は「汚い」と非難したことに対して「東京都議会では、授業料や入学金の支援と私立学校の助成の充実を求める請願が過去4年間に4回出されたが、公明党はうち3回反対し、否決された」と指摘した。

 そのうえで「初めて賛成したのは今年2月。どちらが横取りしたのか」とも述べた。

http://www.sankei.com/politics/news/170622/plt1706220030-n1.html

http://www.sankei.com/images/news/170622/plt1706220030-p1.jpg
公明新聞の6月20日号
http://www.sankei.com/images/news/170622/plt1706220030-p2.jpg
共産党の小池晃書記局長