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三男が大阪エムケイの社長、義明氏。病床にあった青木氏は、近産信の幹部を招いて、大本理事長に退陣を求め、義明氏を理事長につけることを迫った。組合の世襲だ。これに大本理事長らは猛反発した。「組合の私物化を許さない」として決起し、理事会での解任劇に発展したのである。

また、青木ファミリーには「ブラック企業」の逆風が吹きつけている。13年末までに、東京エムケイの元運転手ら40人超が、未払い賃金の支払いを求めて続々提訴。請求額は4億円に上った。12人が未払い賃金など7000万円の支払いを求めた裁判の判決が17年5月15日、東京地裁であった。清水?裁判長は、時間外手当ての一部などが未払いだったことを認め、同社に2100万円の支払いを命じた。

青木氏が他界したのは、この判決の3週間後のことだった。
(文=編集部)

(おわり)