アメリカが移民国家だというのはよく知られた事実だが、じつはヨーロッパも事情は
さして変わらない

ある時期まではゲルマン民族の大移動(これはフン族の移動に始まる玉突き現象だった)
など、民族単位の移動が繰り返され、現在ある国の原形ができてから1,000年ほどしか
経っていない その間にも王侯は入れ替わり立ち替わりで国の支配者や国境線は頻繁に
変更されてきたし、近代以後も海外からの移民を受け入れて新たな労働力としてきた
いま問題を起こしているのもその時期に入ってきた人々の一部 移民の総数は相当数に上る

日本は事情が大きく異なる 国家の原形ができたのは大和朝廷成立のころで、日本民族
としての営みはそれよりもはるか以前の縄文時代から連綿と続いてきている その間に
渡来人、帰化人と呼ばれる人も入ってきているが、すべて日本民族に同化する形で取り
込まれてきた

国家の多様性という意味ではこういうガラパゴス国家があってもいいはずだ