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 金正恩氏の挑発にハラを立てたからでもないだろうが、トランプ大統領は6日、「われわれはかなり重大な措置をいくつか考えている」(ワルシャワでの記者会見)と、軍事オプションを強く示唆している。

 CNNなど米報道によるとトランプ大統領は近く、ICBM発射にともなう対北措置を承認する予定で、そのなかには有事対応の戦力増援が含まれるという。

 韓国軍消息筋は今回の訓練について「北朝鮮ミサイルを先制攻撃する演習と考えて構わない」と述べており、挑発のサイクルが始まっている。

 在韓米軍のブルックス司令官は、同訓練後の韓国軍合同参謀本部議長との共同声明のなかで、「われわれの選択である自制が平時と戦時を区別しているが、米韓同盟の統帥権者の命令があればわれわれはその選択を直ちに変更する」と述べた。

 事態が戦時と判断された場合、統帥権者はトランプ大統領ということになる。

(編集委員 久保田るり子)


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大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星14」型の試射成功を喜ぶ金正恩朝鮮労働党委員長 =4日(朝鮮中央通信=朝鮮通信)
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北朝鮮が4日行った「火星14」の発射実験。朝鮮中央通信が配信した(朝鮮通信=共同)
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6月30日、ホワイトハウスで首脳会談を終え、共同記者会見を行う韓国の文在寅大統領(左)とトランプ米大統領(UPI=共同)
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5日、米韓合同演習で発射された韓国の弾道ミサイル「玄武2」(韓国国防省提供、AP)

(おわり)