朴槿恵前大統領の父・朴正煕(1917〜79)生誕100年ということで政府の郵政事業本部が計画していた記念切手発行が中止された。
朴正煕は60〜70年代に長く大統領を務め経済発展を実現した指導者として“民族中興の祖”といわれ、歴代大統領では一番人気が高い。

切手発行は昨年決まっていたが朴正煕を嫌いな左翼・革新勢力の文在寅政権になったため、審査委員会が政権の雰囲気を気にし再審査で決定をひっくり返してしまったのだ。
審査委員は昨年とほとんど同じ顔ぶれだったという。

朴正煕の評価は歴史認識の問題だが、韓国では歴史認識はコトほど左様に政権が代わると簡単に変わってしまうのだ。
専門家であるはずの同じ審査委員が政権の顔色をみて平気で別の決定をする。

韓国では政権交代で影響を受ける政府関連人事は1万人以上とか。
権力集中度が高いので民間もみんな文大統領の顔色をうかがっている。
日本で話題の“忖度”などかわいいものである。

予言すれば、あの審査委員会は朴正煕記念切手の代わりに今度は慰安婦像をあしらった慰安婦記念切手の発行を言い出すのではないかな。
何しろ「慰安婦」は今や韓流に匹敵する韓国を代表する愛国イメージなのだから。(黒田勝弘)

http://www.sankei.com/column/news/170715/clm1707150006-n1.html