【ワシントン=黒瀬悦成】米陸軍のミリー参謀総長は27日、ワシントン市内の「ナショナル・プレスクラブ」で講演し、新たな大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射の動きを見せる北朝鮮に外交・経済的圧力をかけて核放棄を迫る取り組みは「時間切れに近づきつつある」との認識を示した。

 ミリー氏は、仮に朝鮮半島で北朝鮮との戦争に突入すれば「米軍と韓国軍は北朝鮮軍を全滅させることができるが、人命や社会基盤、経済にも甚大な被害が出る」と指摘した。

 一方で「朝鮮半島での戦争は悲惨だが、ロサンゼルスで(北朝鮮の)核兵器が爆発するのも悲惨だ」と強調。今後、北朝鮮の核保有を容認するにせよ、北朝鮮との軍事衝突に突入するにせよ、「良い結果を生む選択肢は何一つない」と分析した。その上で、「非常に重大な結果を引き起こすことになるが、熟慮の末の決断を下さなくてはならない」と述べ、今後の展開次第では北朝鮮の核の無力化に向けた軍事攻撃の選択肢もあり得ることを強く示唆した。


http://www.sankei.com/world/news/170728/wor1707280011-n1.html
2017.7.28 08:20