2017年8月3日、韓国の外交部が運営するSNSに掲載された文章が「性犯罪者を擁護している」として物議を醸している。

韓国・ハンギョレによると、外交部が運営するフェイスブックのページには2日、「カナダ入国時のわいせつ物所持に関する留意事項」と題する文章が掲載された。

文章には「最近、韓国国民が外付けハードディスクにわいせつ物を所持したままカナダに入国し、入国審査場で逮捕された後に裁判で懲役刑を受けるケースが発生している」との警告が含まれていた。

同ページは国民の安全な海外旅行のため、さまざまな国の事故発生やテロの危険についての情報を提供している。

問題となったのはカナダの児童ポルノに関する処罰規定について案内する際に「身の回りの安全に留意せよ」との文言が使われたこと。

外交部は同文章で「カナダでは児童ポルノに対する処罰が非常に厳しく、所持しているだけでも6カ月以上5年以下の懲役刑が科される」と説明し、「カナダを訪問する計画がある、もしくは現在滞在中の韓国国民は現地の法律に関心を持ち、身の回りの安全に留意してほしい」と呼び掛けた。

これに対し、韓国のネットユーザーから「国が犯罪者を保護しようとしている」などの批判が相次ぐと、外交部は「身の回りの安全に留意せよ」との文言を削除し、「現地の法律を順守し、法令違反の事例が発生しないよう留意してほしい」との文言に修正した。

この報道を見た他のネットユーザーからも「なぜ外交部が積極的に児童性犯罪者の身辺保護をするの?」「児童ポルノ所持者にこっそり『ばれないように気を付けろ』と耳打ちしているみたい」「児童ポルノを持っているなら逮捕されて当然」など外交部に対する抗議の声が寄せられている。

また、自国民の身辺保護に関し、韓国外交部の過去の消極的な対応を指摘する声も上がった。あるネットユーザーは「台湾や日本で韓国人旅行客が性犯罪に巻き込まれた時は助けようともしなかったのに、こういうことだけ積極的に予防し、救おうとするのか」と批判した。

韓国では今年1月、台湾を旅行中の韓国人女性2人が現地のタクシー運転手から性的暴行を受けた後に台湾の韓国代表部に助けを求めたが、被害を訴えた電話に対し不親切な対応をしたとのニュースが物議を醸していた。(翻訳・編集/堂本)

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