北朝鮮の核・ミサイル開発を巡るトランプ米大統領と金正恩政権による威嚇の応酬について、世界の滅亡を暗示する核戦争映画「博士の異常な愛情」を引き合いに出し「行き過ぎ」と批判する声が米国で出始めている。

 映画はスタンリー・キューブリック監督の有名な作品で1964年に公開された。東西冷戦下に米国戦略空軍基地の将軍がソ連に対する核攻撃を命令し、世界が破滅に向かう様子を描いている。

 「まるでわれわれは『博士の異常な愛情』の中にいるようだ。とても恐ろしく危険だ」。民主党のエドワード・マーキー上院議員(マサチューセッツ州)は9日、CNNテレビのインタビューに硬い表情で語った。

 トランプ氏が北朝鮮に「炎と怒りに直面する」と迫ったことに加え、米政権内で良識派とされるマティス国防長官も「体制の終わりや人民の滅亡につながる行動をやめるべきだ」と警告していることを、マーキー氏は特に問題視した。(共同)

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【北ミサイル】「脅威高まっていない」 グアム知事、北朝鮮側の「不安」が背景と指摘

 北朝鮮が新型中距離弾道ミサイル4発をグアム沖に撃ち込む案を検討していると表明したことについて、米領グアムのカルボ知事は北朝鮮側の「不安」が背景にあるとし、脅威は必ずしも高まっていないとの見方を示した。ロイター通信が報じた。

 カルボ氏はロイターに「北朝鮮は予測不可能であることを好み、不意打ちでミサイルを発射してきた」と指摘。「今回は事前に知らせている。誤解を避けたいからで、心理的な不安があるからだ」と述べた。

 グアム住民は懸念を抱いているが、パニックは起きていないと説明。脅威の高まりはないと確信していると語った。

 グアムには、重層的にミサイルに対応する防衛体制があるとも述べた。(共同)

http://www.sankei.com/world/news/170810/wor1708100039-n1.html

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映画「博士の異常な愛情」の一場面(ゲッティ=共同)
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グアム島の観光地でバスに乗る観光客ら=10日(ロイター)