ロシア軍は、北方領土の択捉島と国後島で軍事演習を始めたと発表し、北朝鮮の脅威を理由に北東アジアでミサイル防衛システムの配備など軍事力を強化するアメリカをけん制する狙いもあると見られます。

ロシア国防省の極東シベリア地域を管轄する東部軍管区は、10日、北方領土が含まれている極東のクリル諸島の演習場で軍事演習を始めたと発表しました。

東部軍管区は、演習を行っている島の名前は明らかにしていないものの、演習場所の名前から、北方領土の択捉島と国後島で行っていると見られます。

演習には1000人以上の兵士のほかおよそ100台の戦車などが投入され、指揮官どうしの連携や対応の確認を中心に、砲撃や戦術などの演習が行われるということです。

ロシアのプーチン大統領は、アメリカが北朝鮮情勢を口実に韓国など北東アジアでミサイル防衛システムの配備を進め、ロシアの核戦力を無力化しようとしていると批判しています。

ロシアが北方領土で軍事演習を行う背景には、北東アジアで軍事力を強化するアメリカをけん制する狙いもあると見られます。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170810/k10011096451000.html
8月10日 21時28分