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韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相と北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相は、ASEANの夕食会場で会話を交わし、韓国の康外相は北朝鮮に「南北対話の再開」を呼びかけた。

これに対し、北朝鮮の李外相は「韓国側の提案は不誠実」であると批判はしたが、康外相は「韓国が、北朝鮮に対する制裁に参加しながらの対話提案は不誠実だということだろう」と、その背景を分析している。

ASEAN外相会合に、同じく参加している中国の王毅外相はこの件に関して、「北側が、南側の前向きな提案を、完全に拒絶したわけではないと感じている」とし、南北対話を支持することを表明している。

北朝鮮をとりまく緊張が高まる中、アメリカや韓国は、制裁や強硬策の裏で対話の糸口を探っている。「日米韓の連携を強化し、北朝鮮の制裁を強化する」ことを強く表明している日本政府であるが、外交の裏ルートでは米韓と同様に、対話のルートを探っているのだろうか。

強硬論は必要ではあるが、一辺倒では事態は打開されない。

<文・安達 夕>

(おわり)