先月、神奈川県秦野市の山林で、20代の中国人の姉妹が遺体で見つかった事件で、遺体を遺棄した疑いで逮捕された39歳の知人について、警察は姉妹の首を絞めて殺害したとして殺人の疑いで再逮捕しました。調べに対し黙秘しているということです。

再逮捕されたのは、横浜市青葉区の派遣社員、岩嵜竜也容疑者(39)で、先月6日ごろ、横浜市中区に住む中国籍で姉の陳宝蘭さん(25)と、専門学校生で妹の陳宝珍さん(22)の首を絞めて殺害したとして殺人の疑いが持たれています。

姉妹はその後、秦野市内の山林でスーツケースの中から遺体で見つかり、警察は2人が行方不明になる直前、部屋に繰り返し出入りしていた岩嵜容疑者を遺体を遺棄した疑いで逮捕し、死亡したいきさつについても調べていました。

その結果、防犯カメラの映像や現場の状況などから、姉妹の部屋で2人を殺害したとして、11日に再逮捕しました。

岩嵜容疑者は姉のアルバイト先の飲食店に出入りし、姉妹と面識があったということで、警察は姉妹との間でトラブルがあったと見て捜査しています。

調べに対し、黙秘しているということです。

姉妹の父親「悲しい」

殺害された中国人の姉妹の父親と兄が9日、帰国する前に姉妹の遺骨を携えてNHKの取材に応じ、「こんな姿になって2人を連れて帰国するのは悲しいです。早く裁判をしてもらい、2人の悲しみを晴らしたい」と胸の内を語りました。

父親の陳嚇弟さん(49)と兄の陳耀亮さん(27)は、姉妹の遺体が見つかったという連絡を受けて、中国・福建省から来日し、9日、姉妹の遺骨を手に携えて帰国するのを前にNHKの取材に応じました。

父親は「2人の娘には本当に申し訳ない気持ちです。こんなことになるなら最初から日本に行かせませんでした。今とても後悔しています」と涙ながらに話しました。

そのうえで「こんな姿になって2人を連れて帰国するのは悲しいです。中国で埋葬したあと、再び日本に来て死刑判決が出るのを待ち、その報告をするよと2人に声を掛けています」と話しました。

また、兄は「2人の妹を守り切れずにすごく後悔しています。2人の悲しみが晴れるように、お墓に報告できるように、強く要求したいです」と話していました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170811/k10011096871000.html