中国で経済的に豊かな人が増え、新しい海外旅行先を見つけようという動きが広がる中、大勢の中国人が太平洋の島国パラオを訪れている。旅行の楽しみの1つは、現地の生活の様子や文化を肌で感じることだろう。

だが、旅行先で見かけたものや文化のなかに、歴史的背景ゆえに悪感情を抱いている国の要素が数多く含まれていたとしたら、中国人はどう思うのだろうか。

中国メディアの今日頭条は8日、「中国との外交関係はないうえに、日本の影響が至るところに見られる国」があったと伝える記事を掲載し、中国人に人気の渡航先であるパラオでは日本の要素がいたるところで感じられると紹介している。

太平洋上に浮かぶ島々からなるパラオ共和国だが、外務省によれば日本は第一次世界大戦でパラオを含む独領ミクロネシア(南洋群島)を占領し、1920年には国際連盟から日本の委任統治が認められたという過去がある。

現在、パラオは台湾と国交を結んでいるが、中国とは国交を樹立していない。

記事は「パラオは非常に海が美しい国だが、過去に日本に占領されていたゆえに、日本の影響が非常に大きく見られる」と伝え、日本語を話すことができる人が今なお数多くいて、しかもパラオ人は日本人を憎んでいないと紹介。

しかも、パラオの国旗は日本国旗にちなんでデザインされているうえ、過去には日系人が大統領を務めたとし、これは過去の歴史から今なお日本人を恨み続ける中国人には理解できないことであると主張した。

続けて、国交が樹立されていないパラオに中国人が渡航するのは非常に面倒だが、海辺や海中の景色や自然は非常にすばらしいことを紹介。日本の影響が色濃く残るパラオだが、それでもパラオには中国人を惹きつける魅力があると伝えている。(編集担当:村山健二)

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