ディーゼルスキャンダル後 
欧州・日本で電気自動車開発に拍車 
内燃車・水素車に執着した現代自動車は後発メーカーに押し戻され 
納品価格で圧迫された協力企業も 
電気自動車での技術力には疑問符 
「LG化学・サムスンSDI・SKイノなどバッテリーメーカーにはチャンス
北米市場占有率40%…技術優位は3〜5年持続」

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グラフィック_キム・スンミ//ハンギョレ新聞社

「抗いがたい未来」、電気自動車と関連して常に出てくる言葉だ。だが「いつかは」というレッテルも常についていた。消費者や生産者が内燃機関車を簡単には放棄できないという見方が強かったためだ。

先月、ドイツの週刊誌<シュピーゲル>の報道で始まった「ディーゼルスキャンダル2」は、そうしたこれまでの見通しを大きく揺さぶった。ドイツの自動車メーカー5社が、広範囲な排気ガス浄化装置不正をしていたという疑惑で、電気自動車市場の時計も一気に速まっている。

韓国の自動車メーカーはどう対応しているのだろうか?電気自動車の核心部品であるバッテリーメーカーと電気自動車開発に消極的な完成車メーカーの明暗が完全に交錯している。

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グローバル完成車メーカーの電気自動車・水素自動車競争力比較//ハンギョレ新聞社

■時計が速まった世界電気自動車市場

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欧州諸国の内燃機関車生産中断時点//ハンギョレ新聞社

欧州で「内燃機関車の退出」は遠くない未来だ。英国ロンドンでは2019年から基準値以上の排気ガスを排出し都心に進入する車両に対して12.5ポンド(約1600円)の課徴金を賦課することにした。

ドイツの上院は、化石燃料車を2030年までに退出させるという決議案を議決し、英国とフランスも2040年までに内燃機関車の販売を禁止することにした。

中国も新エネルギー車(NEV)の義務生産割当制度を導入し、電気自動車市場を育てている。公害を減らし自国の自動車産業を育成するために新エネルギー車の生産基準(2018年年間生産量の8%、2019年10%、2020年12%)を守れない完成車メーカーにはペナルティを課す予定だ。

こうした流れに歩調をそろえ、グローバル完成車メーカーは電気自動車への転換を急いでいる。フォルクスワーゲン、ダイムラー、BMWは2025年には全モデルで電気自動車の比重を20%前後に拡大する計画だ。

特にフォルクスワーゲンは、2025年までに電気自動車の開発に90億ユーロ(約1兆1600億円)を投資して、30種以上の電気自動車をリリースすると明らかにした。水素自動車に集中してきた日本のトヨタも戦略を変え、マツダとの資本提携を強化して電気自動車を共同開発することにした。

米国でも市場が大きく拡大している。テスラは先月“モデル3”を発売した。

また、パナソニックと手を握って米国ネバダ州に建設中のギガファクトリー(リチウム-イオン電池工場)が来年完工すれば、2020年にはモデル3を年産100万台にする計画だ。GMはボルト(Bolt)を発売し、2025年50万台販売を目標にする。

グローバル完成車メーカーは2020年以後には電気自動車の量産体制を整え収益性を内燃機関車以上に増やす目標に注力している。

■笑う電気自動車バッテリーメーカー

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世界の電気自動車バッテリーシェア現況=資料:SNEリサーチ//ハンギョレ新聞社

グローバルメーカーが電気自動車を続々発売しているためバッテリーメーカーは笑いが止まらない。

日本の市場調査機関B3は、電気自動車用バッテリー市場が昨年の9兆2千億ウォンから2020年には18兆8千億ウォンに成長すると見通した。予想以上に速く電気自動車市場が成長し、韓国の関連メーカーの展望を明るくしている。

http://japan.hani.co.kr/arti/economy/28234.html

>>2以降に続く)