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日本のパナソニックに次いで世界2位メーカーのLG化学は、昨年占有率5.9%から今年は13.2%に引き上げた。現代自動車グループのチョン・モング会長の要請で電気自動車用バッテリー市場に参入したと言われるLG化学は、その事業を主力にしているわけだ。

現代・起亜自動車はもちろん、GM、フォルクスワーゲン、ルノーなどを顧客に持ち、今後の成長可能性が高い。特に10兆ウォン(約1兆円)を超える受注量のうち、半分以上が欧州メーカーと知らされて、今回のディーゼルスキャンダルが大きな好材として作用しうる。

サムソンSDIは、バッテリーの密度と電力効率の面でadvanced-technologyを認められている。サムスンSDI側は「2021年までに電気自動車のバッテリー原価を半減するだろう」と明らかにした。

SKイノベーションもB&I(バッテリーと電子情報素材)部門を分離して、バッテリー事業本部を拡大新設した。年末には忠清南道瑞山(ソサン)のバッテリー2工場を完工し、電気自動車市場膨張の恩恵を狙う計画だ。

北米の電気自動車市場で韓国産バッテリーの占有率は最近40%台に上がった。業界では先発走者である韓国メーカーの競争優位が3〜5年は安定的に維持されると見通す。

■遠い山を見る現代自動車

韓国の完成車メーカーの電気自動車対応はよく見えない。電気自動車・水素自動車の並行を強調した現代自動車は、電気自動車市場で後発走者に押し戻されている。過去には後発走者からグローバル4位まで急成長したが、電気自動車市場で再び後発走者になったわけだ。

現代自動車は今月17日、次世代水素自動車を公開し、同時に2020年までに親環境車を31モデルに拡大すると明らかにした。

しかし電気自動車よりは内燃機関を維持するハイブリッド車種の拡大に重点が置かれている。31モデルの親環境車のうち、電気自動車は既存車両(アイオニック・ソウル・レイ・コーナー・ジェネシス)を改造した8モデルだけだ。

この他に水素自動車2モデル、ハイブリッド10モデル、プラグインハイブリッド11モデルを開発する計画だ。

これに対して産業研究院のイ・ハング先任研究委員は「現代自動車が相当な投資をした水素自動車をあきらめられず、短期収益を保障する内燃機関車も放棄できずに電気自動車市場で遅れをとってしまった」として

「水素自動車は2035年以後に商用化されると見られ、その間の20年を満たすのは電気自動車」として、今からでも戦略修正の必要性を提起した。

さらに世界の電気自動車市場が急膨張する場合、電気自動車の部品技術力を備えた協力メーカーが不足した現代自動車がいちはやく対応することは容易でないと展望される。

イ・ハング研究委員は「現代自動車の部品メーカーはコストで勝負せざるをえず、独自の研究開発(R&D)能力を育てられなかった。技術不足問題は簡単には解決できないだろう」と見通した。

これに対して現代自動車側は「電気自動車をおろそかにしているというのは誤解」として「電気自動車を含むすべての親環境車の開発と生産に現代モービスなどが力を注いでいる」と反論した。

また「完成車メーカーがバッテリーなどの部品生産にまで飛び込むことは、力量分散に帰結される可能性もある。代わりに現代自動車の協力会社はもちろん、海外企業との協力も強化している」と付け加えた。

チェ・ハヤン記者

(おわり)