2017年8月19日、韓国・聯合ニュースによると、鶏卵農場が殺虫剤を使用した問題で、一時スーパーなどから一斉に鶏卵が姿を消した騒ぎあった中、殺虫剤を使用していた鶏卵農場の59%が「食品安全管理認証基準(HACCP)」を取得していたことが分かった。

食品医薬品安全処(食薬処)などによると、18日までに完了した政府による全国の鶏卵農場全数調査の結果、鶏卵から殺虫剤成分が検出され不適合判定を受けた農場は49カ所で、このうち29カ所(59%)がHACCPの認証を受けた農場だった。

HACCPは食品の原材料から生産・製造・加工・調理・流通に至る工程で発生する可能性のある危害を及ぼす要素を管理する衛生管理システムだ。認証は、食薬処傘下の韓国食品安全管理院が行い、卵の場合、生産段階と流通・消費の過程で、それぞれの認証を受けることができる。

生産段階の認証は、サルモネラ菌に鶏が感染しておらず、飼育の過程で抗生物質を使用していない事が基準となっており、この基準を満たしていれば、農場の入り口にHACCPマークが表示される。

食薬処の関係者は、「卵の包装紙にHACCP認証を付けるときは、動物用医薬品や微生物などの残留物質検査をしている」とし、「前段階で農薬検査をしてるため、流通の認定基準には残留農薬検査が含まれていなかった」と説明した。

事の発端は、15日に京畿道南楊州市の鶏卵農家の鶏卵から、農薬成分「フィプロニル(Fipronil)」が検出された事だった。この農家は、鶏のダニを駆除するために、隣接する抱川市の薬局から農薬を購入し使用した。

これを受け、京畿道畜産当局は、抱川市近隣が国内最大の鶏の産地であったこともあり、禁止薬物を使用した農家の調査を実施した。

この報道を受け、韓国のネットユーザーからは「HACCPっていい加減だね」「HACCPのコンサルタントもいるのに、この体たらく。笑える」「全く情けない。韓国の食の安全はゴミだ」「卵だけの問題か?豚や牛も汚染されているんじゃないか」など、食の安全への不信の声が多く寄せられた。

また、「腐敗した公務員が国を滅ぼす」「この問題の後ろに、賄賂が絡んでないか」「守られていない制度なんてなくせ」など、公務員と制度への批判の声もみられた。(翻訳・編集/三田)

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資料写真。