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(写真提供=SPORTS KOREA)

平昌五輪が間近に迫っている中、とりわけフィギュアスケート代表選手たちに関心が集まっている。

とりわけ男子シングル66年ぶりの五輪連覇を狙う絶対王者・羽生結弦への期待度は高いが、お隣・韓国でも、一人の選手が話題をさらっている。

イ・ジュンヒョンがその人だ。

「韓国男子フィギュアの看板」

現在、羽生結弦との“日韓対決”が実現するかどうかは、彼のスケートにゆだねられている状況にある。

というのも、韓国は、五輪開催国であるにもかかわらず男子フィギュアの出場権を獲得できていないのだ。

9月にドイツで開かれる「ネーベルホルン杯」が平昌へのチケットを手にする最後のチャンスとなっており、大会にただ一人出場するイ・ジュンヒョンの成績ですべてが決まる状況なのだ。

それだけに気になるのはその実力だろうが、「韓国男子フィギュアの看板」とも呼ばれる彼の実績は華々しい。

例えば2014年8月には韓国男子選手としては初めて国際スケート競技連盟(ISU)ジュニアグランプリ大会で優勝。ISU主催の国際大会で優勝したのは韓国男子選手として史上初のことだった。

翌2015年にはジュニアグランプリファイナルにも韓国男子選手として唯一進出しており、「韓国フィギュアスケートをリードする有望株」(『SBS』)として一気に台頭した。

「歩くだけでも痛かった」

ただ、彼はその年の夏、思いもよらない試練を受けている。

車で移動中に衝突事故を起こされてしまったのだ。

幸い、大事には至らなかったものの、彼はこの事故によってヘルニアを患ってしまった。

痛みはどんどん増していったといい、最悪のときは「練習していて痛いというレベルではなく、歩くだけでも痛かった」のだという。

それでも彼は痛みを押してスケートを続け、地道な治療とリハビリの結果、今はほとんど痛みがない程度に回復しているそうだ。

そんな苦難を乗り越え、彼は今年7月、「2018平昌冬季五輪代表選手1次選抜戦」で1位に勝ち上がり、平昌へのチケットをかけた「ネーベルホルン杯」の出場権を獲得したのであった。

”羽生結弦似”の選手と争えるか

「ネーベルホルン杯」出場が決まった直後は、「(平昌五輪の)チケットを取ってこられなかったらどうしようと不安になることが多かった」と話すが、現在の意気込みは十分だ。彼はこう語っている。

「最近は、大きなミスさえしなければ出場権を得られると言い聞かせて練習に臨んでいます」

「ネーベルホルン杯まで残り1月ですが、4回転ジャンプに挑戦することよりも、成功率が高い安全な演技で五輪出場オ件を必ず勝ち取ってみせます」

その強い意気込み通り、五輪出場権を獲得すれば、あとは今年12月と来年1月に行われる2次、3次代表で勝ち上がるだけ。「羽生結弦に似ている」と言われるチャ・ジュンファンと五輪出場権をかけて争う姿も、ぜひ見たいものだ。

果たして、平昌五輪で羽生結弦との“日韓対決”は実現するのか。イ・ジュンヒョンの動向から、今後も目が離せない。

(文=李 仁守)

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