>>1の続き)

一国あるいは複数国が軍事攻撃を受けた場合、全加盟国に対する攻撃と見なし、必要行動をとるとの条項履行の約束をトランプ大統領は一時ためらっていた。米国の政治的良識は健全だ。

一帯一路構想を推し進めつつ中国は世界を主導する大国になっていくのだろうか。トランプ大統領の一挙手一投足は世界中で注目されているが、これは「トランプ現象」と称する一時的な現象にとどまるのか。あるいは指導性の欠如に始まる米国の衰退に繋(つな)がるのか。

大国間のバランスが崩れるかどうか壮大な「歴史の実験」が今年から始まろうとしている。日本は対応を急がなければならない。(杏林大学名誉教授・田久保忠衛 たくぼただえ)

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杏林大学名誉教授・田久保忠衛氏(瀧誠四郎撮影)

(おわり)