中国財政省は、29日に償還を迎える6000億元(約9兆9000億円)相当の国債を借り換えると発表した。

この国債は10年前に政府系ファンド(SWF)の中国投資(CIC)設立を支援する資金調達を目的に発行されていた。

財政省のウェブサイトに掲載された発表文によると、同省は7年物で4000億元、10年物で2000億元相当の国債を「関連する銀行」に29日発行する。

表面利率は7年物が3.6%、10年物が3.62%。ブルームバーグ・ニュースは7月に、CIC設立で資金調達源となっていた国債の借り換え計画を報じていた。

中国人民銀行(中央銀行)のウェブサイトに掲載された声明によれば、今回の借り換えは金融市場やインターバンクの流動性にいかなる影響も及ぼさないと人民銀研究局の徐忠局長は説明。

人民銀は発行日に流通市場からこの国債を全て買い入れる見通し。

財政省は2007年にCIC設立のため約1兆5500億元の国債を発行。今回償還を迎える6000億元相当の国債は中国農業銀行向けに発行され、人民銀にその後売却された。

人民銀が国債を直接買い入れることは認められておらず、こうした措置が取られることになった。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-08-23/OV4AC86JIJUO01