韓中両国は5年ごとに国交正常化記念行事を共同開催してきた。2012年の韓中国交正常化20周年記念行事は、当時の習近平国家副主席が出席した中、北京で盛大に開かれた。

しかし国交正常化25周年を迎える今年、学術会議や音楽会など各種記念行事は開かれているが、両国政府が共同で開催するものはない。これは現在の韓中関係が直面している困難を象徴的に見せている。

1992年の国交正常化後、最も模範的な2国間関係と評価された韓中関係がこのように冷え込んだのは、高高度防衛ミサイル(THAAD)配備のためだ。しかし一つの安保イシューで韓中関係の根本が揺れるところから我々が学ぶべきことがある。

これまでお互い不都合な話はせず「良いことが良い」と縫合してきた静態的(static)安定関係が寿命を終えたという点だ。

すでに中国は強まったパワーで米国と「転換の摩擦(transitional friction)」を経験している。中国の周辺地域で世界強国の橋頭堡を構築する動きを見せ、韓国に対しても「中堅国が米国の安保の傘の外に出てこない」と批判する。

韓国が直面しているジレンマを理解するより迅速な選択を強要し、「大国の余裕」を失っている。こうした状況で中国を見る韓国の目も変わった。何よりも「THAAD」リスクがそのまま経済リスクに投影されることを経験し、韓半島(朝鮮半島)問題における中国の「建設的役割」への懐疑が広まった。

これは文在寅(ムン・ジェイン)政権が中国と実質的な戦略的協力パートナー関係への発展を議論するうえで心理的障害として登場したりもした。

こうした変化した環境は韓中関係にリセットが必要だという点を喚起する。現在、韓半島の安保構造は2国間関係を越え、国際的レベルで完全に違う形態でとらえられ、韓中経済関係も協力より競争が強まっている。

年間1000万人にのぼる両国の人的交流にもかかわらず、相互好感度は上がっていない。これは韓米同盟、韓半島統一、北朝鮮体制の存在方式など構造的な安保争点をめぐり両国が戦略的協力に至っていない限り、THAAD配備のような問題はいつでも再発し、そのたびに韓中関係が揺れるということを含蓄している。

こうした状況でまず中国の変化をありのままに読み、近い隣人をよく知っていると信じる「隣人症候群」から抜け出す必要がある。また韓国の核心利益という一種のレッドラインを設定し、これが侵害される時に「ノー」と言える勇気と外交資産を蓄積し、韓米関係と韓中関係の相関性を高めるテコとする必要がある。

しかし手のひらも両手が合ってこそ音がするものだ。中国も韓国に対する新しい接近が必要だ。広場で発芽した韓国民主主義が対中国政策決定過程にも深く投射され始めた。

すなわち中国が文在寅政権の最大の資産利子負担である世論と民心の流れを過小評価する限り、中国が望む韓半島の秩序を築くことはできないだろう。韓国内で韓米同盟に対する新たな問題提起にもかかわらず、これが韓中協力につながらないのは、中国が魅力的で信頼できる隣国として登場していないことを傍証する。

したがって中国は韓国の譲歩を期待する前に、南北関係の突破口を開こうとする文在寅政権との協力ビジョンを創意的に提示する必要がある。

韓中国交正常化25周年を記念するのは、両国の認識の違いが一つのフレームに閉じ込められて多くの機会費用を支払った前轍を踏まないためのものだ。こうした点で72年に国交正常化した日中関係は韓中関係の貴重な反面教師となる。

日本と中国は相互戦略的利害が増えながら葛藤が深まる逆説が表れ、まだこのフレームから抜け出せずにいる。2012年の日中国交正常化40周年記念式を東京と北京で別々に開催したのに続き、来月開かれる国交正常化45周年行事の共同開催も期待しにくい状況だ。

韓中関係が同じようにならないという保証はない。

http://japanese.joins.com/article/662/232662.html
http://japanese.joins.com/article/663/232663.html

>>2以降に続く)